主演のペ・ヨンジュンは、優しさに猛々しさが加わり、新たな魅力を見せている。
(C)TSG Production Company LLC(画像クリックで拡大)

 2つ目は史劇とファンタジーを併せた物語の魅力だ。ペ・ヨンジュン演じる主人公タムドクは、高句麗第19代の王、広開土王がモデルだが、ストーリーは神話の世界を絡めたファンタジーだ。歴史的背景を知っていればなお楽しめるドラマではあるが、物語の主軸となるのが「王位争い」である点は日本人でもとっつきやすい。タムドクが守護神「四神」の化身と出会い、真の王へと成長していく姿が描かれている。四神を探し当てるあたりは、「南総里見八犬伝」を彷彿とさせ、親近感を覚える。それでいて三角関係など韓国ドラマお約束の愛憎劇も健在。ファンタジックながら人間ドラマありの、新ジャンルと言える。

 3つ目は俳優陣の魅力だ。タムドク役のペ・ヨンジュンは、これまでの上品で優しい魅力に、“猛々しさ”が加わり、ファンを一層魅了しそうだ。韓国では高校生や大学生といった若い女性ファンが増えているとも聞く。また小川氏は、男性視聴者からの支持にも期待を寄せる。「タムドクは、手勢がなくても知恵で闘いに勝利していく知将、真田幸村(真田信繁)のような魅力があり、男性をも惹きつける」。

 一方、女優陣では、スジニ役の新人イ・ジアが魅力的。強さとけなげさの二面性を持つスジニは、おじさまを魅了した冬ソナのユジンに比べ、若い男性や女性にも受けそうなキャラクターだ。タムドクの初恋相手、キハを演じる実力派女優ムン・ソリを食うほどのイ・ジアの演技力が、さらにキャラクターを引き立てる。

 国内では韓国ドラマを毛嫌いしていた層をも惹きつける要素は大いにあるが、実際に取り込めるかどうかの鍵は、第1話が握っている。実は、この第1話で描かれている神話の時代が、後の複雑な人間関係を生み、ストーリー展開を面白くさせている。主役3人は神話の時代の人物を演じているため、高句麗時代とはまるで違う姿で登場するのも見物。「第2話以降はキャラクターが転生した形で物語が描かれているため、第1話で主人公たちが生まれ変わる前の姿を見ていると、後の展開でハラハラして、確実に面白さが増します」(小川氏)。見ると決めている人はもちろん、興味を持った人は、第1話は必見である。第1話の視聴率が、その後の明暗をも分けるかもしれない。

(文/辻 啓子)

■テレビ放送
BShi 12月3日(月)22時スタート
毎週月曜22時放送(終了時間は日によって異なる。年末は12月24日まで放送)。新年は、1月5日(土)に1話から4話までを再放送する予定。
詳しくはNHK海外ドラマホームページ(http://www.nhk.or.jp/kaigai/)参照。

■配信情報
ニフティが各話放送終了後にパソコンと携帯電話に配信
詳しくはhttp://www.nifty.com/taiousijinki/参照。

■映画情報
新宿バトル9ほか全8カ所で12月4日(火)から上映開始
毎週火曜上映(新年1月1日は除く)。
詳しくは『太王四神記』の劇場公式サイト(http://www.taiousijinki-tjoy.jp/)参照。

 


日本公式情報: 1/5は、1話~4話を14時から18時15分まで再放送予定。